商学部について

商学部の特色

4年間にわたるゼミナール教育

4年間にわたるゼミナール教育

商学部では、経営学・会計学・金融論などの領域で高い専門性を身につけると同時に、一生涯を通じて深く思考しながら生きていくのに不可欠な深い教養を身につけるための教育プログラムが用意されています。そのために「講義」(授業)と「ゼミナール」という2つの方法が用いられますが、このうち毎週1度おこなわれる「ゼミナール」は、商学部のみならず一橋大学全体の教育において大変重視されています。(なお、商学部が提供する「講義」のカリキュラムについては、〈体系的教育プログラム①:講義のカリキュラム〉を参照してください)

ゼミナール(ゼミ)とは、一人の指導教員が、通常、数人から十数人という少数の学生と小さな教室で向き合い、専門書を輪読したり、互いに議論を重ねたりしながら学んでいく教育スタイルです。これを通じて専門分野の知識や考え方を身につけていくとともに、「経済社会に関して深く思考するとはどういうことか」を頭と身体に染み込ませていくのです。

ゼミは一橋大学で100年以上も脈々と続いている伝統的な教育スタイルで、どの学部でも重視されています。一橋大学の学生は、3年次と4年次の2年間、必ずいずれかのゼミに所属し、そこで指導教員から直接薫陶を受けつつ自分の専門分野を修めていきます。4学部合わせて1学年1,000人程度の小規模校だからこそできる、きめ細かな教育方法といえます。

そのような一橋大学の中でも、商学部はとりわけゼミナール教育に力点をおいています。というのも、商学部では3・4年次の2年間だけでなく、それに先立つ1年次、2年次の2年間においても、いずれかのゼミに所属することが義務づけられているからです。つまり商学部の学生は全員が、入学してから卒業するまでの4年間にわたってゼミナールでのきめ細かな教育を受けることになります。

商学部でのこの4年間の少人数ゼミ教育は、学年が進むにつれて段階的に高度になっていくように組み立てられています。具体的には、1年次には「導入ゼミ」で専門知識を獲得するための「読む・書く・考える」という基礎的なリテラシーを育て、2年次には「前期ゼミ(英書講読)」で英語の文献から専門知識を学ぶのに必要な力を養います。これによって企業経営に関する高度な専門性を身につけるためのいわば「足腰」を鍛えるのです。そうして鍛えた「足腰」の強さは、将来、社会に出てビジネスの第一線で活躍するための基礎力にもなるでしょう。

その上で、3・4年次には「後期ゼミ」において、学生それぞれが選んだ専門領域に集中的に取り組みます。その過程で現実的な問題と抽象的な理論との往復運動を何度も繰り返しながら、商学部の学生たちは自分でものを考える力を身につけていくのです。

後期ゼミでの勉強の成果は、目に見える形では、各自が執筆する卒業論文として結実します。しかしそれだけではありません。ゼミでの学習で培った専門領域に関わる知見とものを考える力は、目に見えない一生の財産として自分自身の内に残ります。社会人として生涯にわたって活用していくことのできる、内なる財産になるのです。また、少人数で密度の濃い時間を共有する後期ゼミの指導教員やそこで一緒に学んだ仲間とは、卒業後も交流が続くことが少なくありません。こうした人的ネットワークもまた、かけがえのない財産になります。