後期ゼミナール紹介 藤原ゼミ座談会

「理論と現実の往復運動」を実感しながら経営戦略を学ぶ

2021/10/27

藤原先生

「経営戦略論」をテーマとする藤原雅俊教授の後期ゼミナールでは、2021年度は3年生ゼミが12人、4年生ゼミが8人で活動しています。その中から3年生の吉海拓真さん、水谷千尋さん、澤田和紀さん、白井みすずさんの4名に集まってもらい、藤原教授の司会のもと、商学部を選んだ理由やゼミの魅力について語ってもらいました。

一橋商学部を選んだ理由

まずは一橋大学の商学部を選んだ理由から聞いていきましょう。

白井さん
白井さん

白井みすず(以下、白井) 出身高校では国立大学を目指している人が多く、私は文系ということもあり、一橋を考え始めました。商学部は特に教育に力が入っていると知り、一橋の中でも商学部を目指すようになりました。

澤田和紀(以下、澤田) 僕もまず国立大学に絞りました。大人数の講義より少人数のもののほうが好きなので、学部の人数がそれほど多くなく、1年次からゼミがある一橋を選びました。経済学部か商学部かで迷いましたが、どちらかと言えば経営やマーケティングに興味があったので商学部にしました。

水谷千尋(以下、水谷) 一橋に見学に来てキャンパスがきれいだったので、なんとなく憧れた、というのが最初です。そのときは学びたい分野が明確に決まっていなかったので、学部の垣根が低く、他学部の授業をあまり制限なく受けられる点も魅力でした。その後、経営に興味を抱いたので、商学部を選びました。

吉海拓真(以下、吉海) 父がマーケティングの仕事をしていて、もともとマーケティングに興味がありました。高校一年生のときに一橋のオープンキャンパスに参加したら、模擬講義のテーマがマーケティングで、まさに父がやっていることが教えられている。それに感銘を受けて「ここだ!」と。バッチリはまったので決めました。

経営戦略を学ぶゼミへ

では続いて後期ゼミの話に移りましょう。皆さんはなぜ藤原ゼミを選んだのでしょうか。

水谷さん
水谷さん

水谷 私は2年次に受講した商学部の基礎科目の中で経営戦略とマーケティングに興味を持ったのですが、扱う現象が幅広くて色々と面白そうだなと思い、経営戦略をテーマとするこのゼミを選びました。

吉海 1年次に学部必修の導入科目を受講して、経営学入門やマーケティング入門に興味を抱いていました。そのなかで、専攻するのだったら、経営学の中でマーケティングのトピックも扱う戦略論にしようと思い、藤原ゼミを選ぶに至りました。

澤田 僕は機械学習についても個人的な興味があったので、経営学か、機械学習か、そのどちらかを学びたいなと思っていて。結論から言うと、1年生のときに履修した導入ゼミナールⅠが藤原先生のゼミで、それが今まで履修したゼミの中で一番面白かったので、後期も藤原ゼミにしました。

白井 私も経営学とマーケティングの両方に興味がありました。藤原ゼミに知り合いの先輩がいて、以前に話を聞いたときに「大変だけど、そのぶん力がつくし、いい勉強になるよ」と。それが記憶にあって選んだという感じですね。また、藤原先生のゼミは財務諸表も扱うと事前の情報にあったので、マーケティングの結果も数字で検証できるのかなと思い、このゼミを選びました。

グループワークの醍醐味

今年の藤原ゼミでは、テキストとして大津広一著『ビジネススクールで身につける会計×戦略思考』と伊丹敬之著『経営戦略の論理 第4版』を春夏学期に読んでもらいました。ただ読むだけでなく、テキストの論理に適合的な経営現象を探して分析することも毎週のグループワーク課題でしたね。こうした進め方やゼミの雰囲気について、どう感じましたか。

吉海さん
吉海さん

吉海 本で学んだ理論の眼で事例を分析し、それをプレゼンするという一連の活動を、非常に面白く感じています。毎週、グループの皆とZOOMで集まり、他のゼミ生の意見を聞くと、「こういう視点があったんだ」と新鮮に感じることが多い。先生がおっしゃっていた「理論と現実の往復運動」ができていると感じることが増えてきました。

水谷 1年生、2年生で入っていたゼミが静かめだったので、それと比べると、活発に意見が飛び交う空間がとても新鮮です。自分一人の場合と比較にならないくらい勉強になると感じています。けっこうゴリゴリ調べ物をしないといけない。毎週、準備が大変ですが、良い経験ができたと思っています。

澤田 事前に先輩から、しっかりと経営学を学ぶゼミだと聞いていたので、 "意識高い系"の人が集まっているのかなと不安だったのですけど、意外とカジュアルな感じで(笑)。もちろん皆、勉強熱心で見習いたい点が多いですが、全体的に和やかな雰囲気です。

グループワークはどうですか。

白井 事例分析では、どこの企業を調べるのかを決めるのが、まず大変です。意見が割れて紛糾することもありますね。ですが、対象のケースが決まり、調べ学習の段階になったら、同じグループの人から学べることが多いです。

水谷 一人で調べるよりずっと深いところまで行けるので、発表としても良いものになりますし、自分の勉強にもなります。

澤田 皆で企業を深く調べていく過程で、疑問点とか不可解な点が多々出てくる。自分一人では見落としただろうと思われる点が見つかったり、解決したり。それがグループワークの良さだと思います。

卒業後の将来は

最後に、将来について聞きましょう。みなさんはどんな将来を考えていますか。

澤田さん
澤田さん

吉海 学んだことを生かせる仕事に就きたいです。大きな価値を生み出せるような商品、サービスを創造できればと思っています。

水谷 抽象的になってしまいますが、顧客それぞれに対してまったく別のもの、きちんとその顧客に合ったものを提供できるような仕事をしていきたいです。

澤田 大学で学んだことを踏まえつつも、職業選択の際には自分のやりたいこと、興味に沿って選んでいければと思っています。

白井 価値やサービスを不特定多数の人に伝えるようなスタイルの仕事、例えば広告系などに興味があります。他の人が知らないモノやサービスの魅力を伝えられるような職業に就けたらと思います。

ありがとうございました。秋冬学期は、ビジネスの最前線で活躍する実務家との交流会も用意しています。春夏学期は教科書とケーススタディによって理論と現実の往復運動を実感して頂きましたが、今度は企業の方との対話も加わります。さらに学びを深めていく機会にしていければと思っています。期待していてくださいね。

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藤原ゼミ7期生のみなさん

(2021年7月13日収録)