学士課程で学んだ後、さらに高度な勉強をしたい人には、所定の試験を受けて大学院に進学する道も開かれています。
大学院経営管理研究科には、「経営学修士コース(以下、経営分析プログラム(MBA)) 」と「研究者養成コース」が用意されています。大学院へは通常は学部を卒業してから進学することになりますので、大学院で修士号を取得するまでには、学部入学時から数えると最短でも6年間(=学部4年間+修士課程2年間)かかるのが普通です。
この学部・修士5年一貫教育プログラムでは、学部4年次から大学院修士課程の授業を履修することによって、修士課程を形式的には、1年間(実質的には学部4年次を含めて2年間)で終えることで、1年間短縮できます。
4年次に学部卒業に必要な単位をとりつつ、修士課程科目(経営分析プログラム/研究者養成コース)の受講を開始します。

学部・修士5年一貫教育プログラムに進むかどうかは、学部3年次の1月末~2月初旬頃に行われる選考(履修資格者選考)によって決まります。
そこでは「3年次前半までの成績」と「ゼミ指導教員の推薦」、「面接」によって選考が行われます。これに合格すれば4年次の4月から修士課程の授業を履修できるようになります。
詳しくは、こちら をご覧ください

中学生の頃、将来の夢
高校入試を控え、将来に迷っていた時期、テレビでプロフェッショナルに密着するドキュメンタリー番組を観た。自らの頭で考え、戦略を立て、人の心を動かすマーケターの姿に強く惹かれ、いつか自分もこんな仕事をしてみたいと感じた。
高校生・大学受験
マーケターにあこがれ、ビジネスを体系的に学びたいと考えていた。経営やマーケティングを深く学べる一橋大学を目指す。
学部生/学び
少人数ゼミで仲間や先生のアウトプットを聞いて、物事にはさまざまな考え方があると気づいた。知のブレンドのようなシナジーが生まれ、よりよい結論が見つかるようなゼミはすごく面白かった。
休みを利用して世界各地をバックパックで巡る中で、難民やストリートチルドレンの姿を目にし、自分が恵まれた環境にいることを痛感した。その機会から得たものを社会に還元したいという思いから、冬休みにベトナムで英語教師のボランティアをした。東南アジアの熱気と成長スピードに圧倒され、世界を舞台に働きたいという想いが一層強まった。
学部生/留学
如水会の海外留学奨学金の支援を受け、アメリカへ留学。現地で出会ったビジネスパーソンの多くが修士号や博士号を持ち、専門性を武器に国際的に活躍している姿に刺激を受けた。自身も将来は国際的に通用する人材になりたいと考え、一橋大学大学院の経営分析プログラムへの進学を決めた。
学部・修士5年一貫教育プログラムで大学院へ進学(MBA)
前期はアメリカ留学、後期は卒論、修士の授業、インターンシップ、就職活動を並行して取り組む多忙な日々を過ごした。インターンシップの現場では、MBAで学んだ理論が実務に直結することを実感し、「理論と現実の往復運動」を体感する機会となった。
MBA進学の魅力
MBAの授業では、互いの意見を交換する機会がとても多い。同期には社会人も多く、対話の中で実務の現場では、実際どのように物事が進んでいるのかなど、経験したことがないところを知れた。
学部生時代は、経営学、会計学、マーケティング、金融はバラバラなものだという認識だったが、MBAで学ぶ中でそれらは体系的に全部つながっているというのが分かってきた。それぞれの知識を総動員して経営の課題に取り組むということを学んだ。大学院では、視座の高い仲間と出会える。新卒も目標を明確に持っているし、 社会人学生からは業界や企業について教えていただけて、自分が進路を決める上で、貴重な話を聞くことができた。
就職活動
就職活動では、これまでの学びや経験を通じて、ずっと関心を持ってきたテーマ「東南アジアの成長と日本の強みをどうつなげるか」に真正面から取り組める環境を探した。今後は、5年一貫MBAでの学びを通じて磨いた「構造的に考える力」と「多様な立場の人と議論する力」を生かし、アジア地域に新しい価値を生み出すような仕事をしていきたいと思っている。
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中学生の頃、将来の夢
7人兄弟姉妹の末っ子で、将来はギタリストになろうと思っていた。中学2年生頃まであまり勉強はしていなかったが、英語を話す近所の方が時々遊んでくれていたので、対話の中で英語を少し学ぶことができた。
高校生・大学受験
部活動は音楽関係ではなく、英語部の英語ディベートをやっていた。高校生になってもギタリストになりたいと考えていて、ずっとギターの練習をしていたが、良い音楽を作ってもビジネスができないと売れないのかなと思った。音楽のビジネスを成功させるために一橋の商学部を目指す。
学部生/学び
学部1、2年次の授業は経営実務に近い内容であったが、学部3年次に論文を読んで研究に近い議論をするということを体験する。その時に研究としての経営学とはどういうものかを初めて知る。
学部生/大学院ゼミに参加
大学院ゼミに参加。研究が実際にどういう風に進むのかイメージができて大学院進学を目指す。
学部・修士5年一貫プログラムで大学院へ進学(研究者養成コース)
5年一貫は、学部の4年次に修士1年の授業が入ってくるので正直大変なところもあるが、通常6年かかるところを5年で修士課程を修了することができる。時間的にも費用的にもメリットがあった。
博士後期課程/ギタリストを目指していたのも無駄ではなかった?
博士後期課程の研究は、生成AI、人間を模した3Dモデルやデジタル上に移行した現実世界のものについての研究している。特に興味をもっているのは、生産者や消費者の生成AIなどを含むデジタル技術に対する社会的認知やこれらの主体が持つ新技術を理解できないという認識、あるいは受け入れられないという人間的感についてである。
また、デスクトップで作られるVOCALOID(歌声合成技術)などの人間の歌声を代替えする技術が、何故受け入れられているかなど、音楽業界についても研究を行っていて、ギタリストを目指して音楽をやっていたのが役に立っている。遠回りをしても結果的にその寄り道が、将来的に自分独自の知識体系や立ち位置を決めるようなものになるかもしれないと思う。
将来の目標
いい研究をしたい、いい研究が出来ればというのがある。将来は、“日本の面白い事例を見つけて、自分の独自性も活かせる研究をやる”というのを目標にしている。
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