公認会計士試験合格者インタビュー 商学部3年 樺山美初さん

2026/03/25

公認会計士を目指して、一橋大学商学部へ

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私は高校生の頃から、将来は公認会計士になろうと決めていて、昨年の秋に無事に試験に合格することができました。私が公認会計士を目指したきっかけは、数学が好きで、数字を扱う仕事に就きたいと思っていたからです。また、友だちのお父さんが公認会計士をされていて、小学生の頃からその仕事について聞いていたというのもあります。そして、商学最高峰の学び舎である、一橋大学商学部を目指しました。商学部ではもちろん会計についてもっと勉強したいと思っていましたが、まずは一橋生として新しいことにチャレンジしようと考えました。一橋大学には、新1、2年生が主体となって実施する「KODAIRA祭」があります。この伝統的な学園祭は、入学してからおよそ3カ月間の新歓期の集大成で、クラス単位での模擬店の出店や楽しい企画展示などがあるのですが、そうしたイベントの実行委員として運営に携わることで、学部の垣根を超えてさまざまな形で新入生同士が関わり合い、互いに仲を深める絶好の機会となっています。私もKODAIRA祭実行委員として積極的に活動に参加しました。

公認会計士の勉強と商学部での学び

授業については、受験生の頃は会計以外の科目にはあまり興味がなかったんです。でも大学でさまざまな科目を実際に学んでみると、経営学やマーケティングでは数学はこういう風に使うんだとか、同じ数字でも会計とは違う使い方があるなど、新しい発見があってとても面白かったんですね。私は公認会計士の勉強をしていたので、会計については知っていますが、例えば投資家行動と資産価格との関係性を理解していく「資産価格論」の授業では、"会計学と経営学の融合"といった幅広い知識を得られて、学習の達成感があります。

ゼミは、鎌田裕美先生(商学部教授)のところで、観光マーケティングを学んでいます。例えば、ある企業の商品の適正価格について消費者にアンケートを取り、その結果を分析して企業の方にプレゼンするなど、実務に近いことをやっています。適正価格を決めるには、消費者からすると価格は低い方がいいけれど、それでは企業の採算がとれないという難しい問題があり、苦労しました。発表チームは5人グループで、プレゼンの内容に企業のご担当者からもフィードバックをいただきました。商品の適正価格については、企業側としても試行錯誤しているということや、コロナ禍での苦労話なども伺えて、とても勉強になりました。

また、ゼミ生で日本の観光についてのさまざまなディスカッションをしますが、生まれ育った土地によってもいろいろな見方があります。私はこれまで都市部と地方の観光という対比では、地方はどこも同じようにひとくくりに考えていましたが、実際には地域ごとにさまざまな魅力があり、個別・具体的に考える必要があるということを学びました。これは公認会計士の勉強でも同じなのですが、事例を型にはめ込んで考えてしまうのではなく、一つひとつの事例ごとに考える必要があって、今後、公認会計士の仕事でもそのことを忘れないようにしようと思っています。

公認会計士資格のダブルスクールへ

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公認会計士試験のための資料

公認会計士試験の3年生での合格を目指し、1年生の9月くらいになって、大学に通いながら専門学校でも勉強するダブルスクールを始めました。最初の3カ月は大学での午後の講義の帰りに週4くらいで専門学校に通い、その後はほぼ毎日、少しの時間でも勉強をする感じです。1年くらい通って受験するのですが、公認会計士試験は科目がたくさんあって覚えることが多くあります。計算問題についても計算方法を覚えておかないと解けません。実際には、問題を見て電卓をはじいて答えを出すわけですが、これも論点がとても多い。それらを全部インプットする必要があるので大変でした。ですが、根を詰めて勉強しているように見えますが、週に1回ぐらいは友だちとご飯を食べに行ったりして、ずっと勉強、勉強っていう感じではなかったです。家族との時間も大切にしていて、夕食も家族で毎日食卓を囲むというのが普通で、その団らんも結構楽しくて、くだらない話をしながら、「じゃあ、明日も頑張ろう」みたいな感じになるのが気分転換にもなってとても良かったです。

合格発表から2週間で就職先を決める

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合格祝賀会にて

公認会計士試験に合格した後は、ほとんどの人は監査法人に就職をします。この監査法人の採用活動については特殊で、現役学生で監査法人の就職を希望しているのであれば、合格発表当日から2週間の短期間で就職先を決めることになります。一つの監査法人の中でもいろいろなチームがあるので、たくさんの人に会って話をしました。若手の方からは現場の雰囲気を知るとか、ベテランの方とは自分はどのような監査チームに適しているかなど伺いました。担当する仕事については、専門性を必要とする金融監査(銀行・不動産・保険)の監査をするのか、会計監査の基本が学べる一般監査(金融以外)をやりたいのかを選ばなければなりません。金融監査と一般監査の中でも複数の事業チームに分かれていて、そこからどの事業チームに行きたいかを決めるためにいろいろな人と話しました。私は最初金融を志望していたのですが、最終的に製造業の監査チームに決めました。決め手は、日本の製造業を応援したいという思いです。1980年代の日本の製造業は、高い技術や品質を世界に誇るものづくり大国であったと思います。しかし、今は海外との競争に後れを取っていますよね。だからこそ、私は"日本の製造業を監査から支えたい"という思いがあって、製造業監査を志望して採用が決まりました。

また、就職活動で訪問したどの監査法人でも一橋の先輩がいると、後輩というだけでとても良くしてくださって、一橋大学のコミュニティというものをすごく感じました。公認会計士如水会の合格祝賀会にも出席させていただきましたが、先輩方は所属されている監査法人は違えど、一橋出身というところで強い絆で結びついているんだなと思いました。

後輩へのメッセージ

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試験を終えて、友人と韓国旅行へ

公認会計士試験に合格して、就職先も決まりましたが、この春からは4年生になります。監査法人では、卒業までの間はアルバイトとして働くこともできますが、学生のうちにしかできないチューターをやろうと決めています。そして、卒業論文のテーマ決めもそろそろやろうかなと思っています。ゼミでは観光マーケティングを学んでいますが、指導教員の鎌田先生は、自分の興味関心の向くところ何でもいいですよとおっしゃってくれています。

一橋大学には本当にいろんなことにチャレンジしている人がいて、それぞれの人からいろんな刺激をもらうことができます。将来何になりたいか決まっている人はもちろんなんですけど、決まってない人でも友だちや先輩、先生方からいろんな刺激をもらっていろいろ挑戦してみてください。例えば、思い切って留学に行ってみようとか、資格を取ろうとか、たくさん旅行しようとか、チャレンジしていると将来のキャリアが見えてくるでしょう。一橋大学に入って、多様な人と出会うことが自分の人生を豊かにしてくれるかなって思います。