商学部での学び

4つの基本分野

一橋大学商学部は、経営学、会計学、ビジネス・エコノミクス、マーケティング、金融、イノベーション、産業文化、経営基礎科学の8つの講座から構成されています。このうち、商学部の専門教育課程における教育プログラムの中核を構成するのは、①経営学、②会計学、③マーケティング、④金融の4つの領域です。

商学部で学べること:主要4領域

平易に言えば、現実のビジネスにおいて、経営学では「企業がどのような事業戦略を展開するか」を、マーケティングでは「どのような製品を企画して販売するか」を、金融論では「そのために必要な資金をどのように調達し運用するか」を、会計学では「そのような企業経営努力によってどれだけの売上や利益が上がったのか」を分析的に学びます。各専門領域はビジネス上相互に連関し、ビジネス・企業経営に関する知的基盤を形成するうえでそれぞれ互いに不可欠です。商学部のカリキュラムでは、各領域の科目が有機的に連関するように年次進行に合わせて提供され、すべての学生が全領域の科目を履修できます

講義のカリキュラム

学部では、入学から卒業までの4年間にわたる体系的な教育プログラムが用意されています。このプログラムは、時間軸に沿って前期課程(1・2年次)と後期課程(3・4年次)に分けられ、前期課程では基本的な知識と基礎的な学習能力を身につけることに、後期課程では応用的な知識・能力を高めることに主眼が置かれています。

学部導入科目

この教育プログラムは4年間にわたって「講義」と「ゼミナール」を車の両輪として学習するように設計されています。「講義」では、4年間の学習ステップに合わせて学部導入科目、学部基礎科目、学部発展科目という3段階で構成され、高度専門職業人に必要な基礎・応用両面の知識と学習能力を育成します。

その一方、「ゼミナール」は、一橋大学の伝統あるゼミナール制度を商学部で全学的に唯一4年間の学部教育のすべての学年に必修科目として取り入れていることが特徴的です。1人の指導教員が10人前後の少人数の学生と小さな教室で向き合い、専門書を輪読し互いに議論を重ねて、全4年間にわたり、卒業後のキャリアにおいて必要となる実践志向の真の能力を育成します。専門分野の知識や考え方を身につけるとともに、「経済社会に関して深く思考するとはどういうことか」を頭と身体に染み込ませます。

また、商学部では、グローバルな環境でCaptains of Industryとして活躍し得る国際的な人材を育成するために、グローバル・リーダーズ・プログラム (GLP)において、英語講義である学部GLP科目と、渋沢スカラープログラム(Shibusawa Scholar Program、略してSSP)というサーティフィケート・プログラムを提供しています。

このような教育プログラムのねらいは、卒業して社会に出るすべての学生が、基本的な学力(考え方、知識、手法)を身につけ、企業経営に関する幅広い領域に関して揺るぎない知的基盤を形成し、さらに高度な専門能力を培って、グローバルな環境でCaptains of Industryとして活躍しうる国際的な人材を育成することにあります。

国際的な人材育成のためのカリキュラム

PACE(1年生)とEDGE(2年生以上)

PACE(1年生)について

一橋大学商学部では、2012年度から独自の科目を開設し、商学部の学生の英語コミュニケーション・スキル向上に努めてまいりました。現在では、これが全学的に拡張され、全ての学部1年生が履修するPACE(Practical Applications for Communicative English)に発展しました。PACEは、高校までに培った英語の基本的な能力を土台として、「聞く、話す、書く、読む」というコミュニケーション・スキルを実践的な水準に転換するための科目です。

EDGE(2年生以上)について

商学部では、さらに高度な英語コミュニケーション・スキルを身につけるために、2年生以上の学生に対して、独自科目を設定しています。それがEDGE(English Discourse for Global Elites)です。EDGEは主にビジネスの世界で活躍することを将来的な目標とする学生のために、工夫を凝らされた様々なカリキュラムが設置されており、熱意あふれる教員が、密度の濃い講義を展開しています。1年次に身につけた英語力も、その後、何もしなければ次第に衰えてしまいます。これを大学時代にさらにブラッシュアップし、確実に自分の力とするための科目がEDGEなのです。

EDGEでは、1年次にPACEで築いた英語力をさらに伸ばす意欲をもつ多くの2年生以上の学生の参加を期待しています。

渋沢スカラープログラム

一橋大学商学部では、世界の経済・社会の発展にビジネスを通じて貢献するグローバル・リーダーを育成することを目的に、「渋沢スカラープログラム(SSP)」という新たな教育プログラムを2014年度から本格的に開始しました。SSPでは、1年次の終わりに約15名の学生が選抜され、2年次から英語のゼミナールや長期の海外留学を通して、国際的なビジネスの場で必要とされる論理的思考力や分析力を養成します。SSPを修了すれば「渋沢スカラープログラム修了証(サーティフィケート)」が授与されます。

大学院への進学と「学部・修士5年一貫教育プログラム」

商学部で4年間学んだ後、さらに高度な勉強をしたい人には、所定の試験を受けて大学院に進学する道も開かれています。一橋大学大学院経営管理研究科(2017年度以前は商学研究科)は、大学院教育プログラムとして①「経営学修士(MBA)コース 経営分析プログラム」と②「研究者養成コース」の2つを提供しています。

大学院へは通常は学部を卒業してから進学することになりますので、大学院で修士号を取得するまでには、学部入学時から数えると最短でも6年間(=学部4年間+修士課程2年間)かかるのが普通です。

しかし商学部・一橋大学大学院経営管理研究科(2017年度以前は商学研究科)では、優秀な学部学生に対して、学部入学時から数えて最短5年間で、①4年目の学士課程修了時に与えられる学士号と、②5年目の修士課程終了時に与えられる修士号、の両方を取得できるプログラムを提供しています。これを「学部・修士5年一貫教育プログラム」(以下、「5年一貫プログラム」と略します)といいます。学部4年次から大学院修士課程の授業を履修することによって、修士課程を形式的には1年間(実質的には学部4年次を含めて2年間)で終えることで、1年間短縮できるのです。

MBA 5年一貫プログラムの仕組み

学部学生は、「学部・修士5年一貫教育プログラム」によって、①「経営学修士(MBA)コース 経営分析プログラム」または、②「研究者養成コース」に進学できます。出願要項についてはこちらを参照してください。

その他の一橋大学の大学院教育の全体像については、一橋ビジネススクール(HUB)ホームページをご覧ください。大学院への進学については、〈経営学修士(MBA)コースへの進学〉と〈研究者養成コースへの進学〉を参照してください。