一橋大学 HIT MAGAZINE

■ 先輩に聴け!

「挑戦する人には道が開ける」
VOYAGE GROUP取締役CFO 永岡英則さん

連載シリーズ「先輩に聴け!」では、一橋大学商学部を卒業した先輩に、大学時代の思い出や現在のお仕事、在学生へのメッセージなどを伺います。先輩の経験談に自分を重ねてみたり、新たな目標を見つけたり。

今回ご登場頂く方は、株式会社VOYAGE GROUPの取締役CFO(最高財務責任者)、およびVOYAGE VENTURESの代表取締役を兼務されている、永岡英則さんです。

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nagaoka1一橋大学商学部を選ばれた経緯を教えてください。

高校生の頃から漠然と企業や経営に興味を持っていました。明確に表現するのが難しいのですが、市場、組織、戦略、投資、利益といったキーワードにワクワクする感覚を持っていました。
どうせやるならこういう系統の勉強をしっかりできるところを選びたいと思いました。授業料や入試の難易度といった部分も考慮した上で、一橋大学の商学部がベストだと考えました。

当時はまだ1・2年時は小平分校で一般教養課程を過ごす制度になっており、入学前に想定した内容とは違った印象でした。それでも当時の「特講」というわずかにあった専門分野の授業をとって、感激したのを覚えています。

大学時代には、何に打ち込んでいましたか。

実質的には2年間だけですが、ラクロス部に入っていました。
ラクロス自体まだ非常にマイナーな競技だった上、私の入学時に4年生だった方が創設したばかりの部で、何もかもが試行錯誤の状態でした。今ではとても大きく、かつ強くなっているそうですね。
今振り返ると、そういうベンチャー的な空気がやはりもともと好きなのかもしれません。

アルバイトもよくやっていました。中学受験を目指す小学生が通う塾で算数の講師をしていました。
時給が良かったからというシンプルな動機で始めたのですが、今ではメジャーになっているこの塾も、当時はまだ創業して間もなくで、授業や運営や教材も手作り過程にありました。
アルバイトなのであくまでも部分的な関与でしたが、企業の創業期を垣間見ることができたのは、良い経験だったように思います。

ゼミではどのようなことを学ばれましたか。

ゼミは会計学の伊藤邦雄ゼミに入りました。
学びたかったことができる後期の専門課程に入るので、比較的自由に企業研究などができるという評判があった伊藤ゼミを選びました。
最初のテーマが「コーポレートガバナンス」だったのを鮮明に覚えています。今でこそ非常にメジャーな分野ですし、重要性も理解できますが、当時としては「なんのこっちゃ?」という感じでした。

伊藤ゼミでは2年間、グループごとに色々な企業や産業の調査・研究をしまして、非常に充実感がありました。
良い仲間もできましたし、非常に自発的に活動できたのが何より自分には合っていたように思います。

現在の会社の立ち上げに参加される経緯を教えてください。

卒業後に就職したのは戦略コンサルティング会社でした。
大学時代に思い描いていた将来像(憧れ)はベンチャーキャピタリスト、というかむしろエンジェル投資家だったのですが、そこへの道のりとして、「経営」や「戦略」を客観的に考えるプロフェッショナルとしてコンサルタントからスタートするのが良いように思いました。
実際に、コンサルティングの(濃密な)仕事を通じて、仕事人としての基本を形成したように思います。

4年経って一人前になったとは言わないまでも、一通り社会とか仕事が理解できたタイミングで、インターネットの勃興期がやってきました。
私の学生時代からの友人が創業したのをきっかけに、そこに参加することになったのが、当社への関わりのきっかけです。

お仕事をされていて面白いと感じるところを教えてください。

当時はまだインターネットでビジネスが成り立つのかすら誰にも分からなかった時代です。
未来はまったく予想できないけれど、「自分達が何かを創る」という雰囲気が非常にエキサイティングでした。

色々な事情があって、14年もかかってようやく先日IPOにまで辿り着きました。
この過程はとてもここで語り尽くせないのですが、まさに何もない創業期の状態から、企業という生き物が成長していく過程は、多くの人間ドラマを内包した「面白い」ものです。

私の役職はCFOとなっていますが、特に定義があるわけではありません。
誰かが代替してくれる機能は全部その人に任せ、誰もやる人がいない部分を全部引き受ける、ということをずっとやってきています。

在学生や商学部を目指す高校生に対して、メッセージをお願いします。

人生に「典型的な道」や「やっておくと(一概に)良いこと」「こうあるべき」などというのはおよそ存在しないように思います。
できる限り自由に、そして自発的に生きるという姿勢が重要だと思っています。

ただ一つだけ若い皆さんにメッセージを送るとすると、次のようなことでしょうか。
これまで自分で経験したり、大勢の人を観察してきて強く思うことは、小さいことから大きいことまで、どんどん挑戦(行動)していく人にはどんどん道が開けていき、そうでない人は狭い世界で悶々と生きることになるということです。
失敗するかしないかはさほど大きな影響を与えません。
挑戦する人の多くは成功するまで挑戦し続けるし、失敗も実は大したことではないということに気付きます。

たった一度しかない人生なので、どんなことでも良いので挑戦的な学生生活、社会人生活を送ってもらいたいと思います。

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nagaoka2永岡英則(ながおか・ひでのり)さん

1996年3月に一橋大学商学部(伊藤邦雄ゼミ)を卒業し、戦略系のコンサルティング会社である、株式会社コーポレイトディレクションに入社。2000年4月に株式会社アクシブドットコム(現、株式会社VOYAGE GROUP)に入社。取締役CFOとして創業期から上場、現在に至るまで経営に参画。2011年からは子会社である株式会社VOYAGE VENTURESの代表取締役も兼務している。

(2014年10月02日)